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新年のご挨拶
2024年の年頭に当たり、謹んで新年のご挨拶を申し上げます。
昨年も、楽天銀行は大きく成長することができました。口座数が6月に日本のオンライン銀行で初めて1,400万口座を突破し、預金残高も普通預金を中心に大きく増加して10兆円を超えました。また、昨年4月21日に、楽天銀行は東京証券取引所プライム市場に上場しました。これらが実現できたのも、多くの個人・法人・個人事業主のお客さまにご愛顧いただいたおかげです。この場をお借りして、改めてお礼を申し上げます。楽天銀行は、上場企業として、お客さまにより大きな価値をお届けできる銀行になるように引き続き努力してまいります。
昨年を振り返ると、ロシアによるウクライナ侵攻の長期化、イスラエル・パレスチナ情勢の悪化等の地政学リスクにより世界が不安定化しました。また、金融面では、欧米をはじめとする多くの国でインフレを背景とした政策金利の連続的な引き上げが行われましたが、日本では、日本銀行がマイナス金利政策、YCC(イールドカーブコントロール)による超金融緩和を継続しました。その結果、円安が進行し、日本における物価の上昇に拍車をかけました。一方、アフターコロナに入り、日本の消費者の消費が活発化するとともに、インバウンドの回復による外国人旅行者の消費も増加しました。斯かる環境変化を踏まえ、楽天銀行は、サービス改善の取り組みをさらに強化し、24時間365日、いつでもどこでもご利用いただけるデジタルバンキングの利便性にさらに磨きをかけました。具体的には、キャッシュレスペイメントの普及に貢献すべく、デビットカードをお得にご利用いただくキャンペーン等を拡充するとともに、「楽天銀行コンビニ支払サービス(アプリで払込票支払)」、「口座振替」、「ペイジー」の支払可能先を拡大しました。特に、「楽天銀行コンビニ支払サービス(アプリで払込票支払)」においては、地方税統一QRコードの支払いに対応することにより、自宅に居ながら各種税金を楽天銀行アプリを通じて支払うことができるようにしました。さらには、インバウンドの旅行者がストレスなく支払いができるように、外国人が利用する二次元バーコード決済を利用できる加盟店の拡大にも取り組みました。楽天グループとの連携サービスについては、楽天証券との口座連提携サービス「マネーブリッジ」において、新たに国内株式積立注文取引を自動スイープの対象に加え、楽天証券をご利用いただく楽天銀行のお客さまにとっての利便性をさらに改善しました。この改善は、今年開始された新NISAにおいてもお客さまにとって価値あるものになると考えております。
- ※二次元バーコードは、QRコード((株)デンソーウェーブの登録商標)に該当するものです。
また、銀行のみでは実現し得ない「銀行サービスを超えた金融サービス」の実現を目指して、BaaS(Banking as a Service)を推進しました。昨年1月には第一生命保険株式会社と連携して「楽天銀行 第一生命支店」のサービスを開始しました。さらには、今春、東日本旅客鉄道株式会社(JR東日本)、および株式会社ビューカードと連携して「JRE BANK」のサービスを開始する予定です。スマートフォンアプリ等を通じて「銀行サービスを超えた新たなお客さま体験」をお届けさせていただきます。他方、人生100年時代の到来による価値観や住まいのあり方の多様化を踏まえ、リバースモーゲージローンをオンライン銀行の特性を活かして全国のお客さまにお届けさせていただきました。加えて、新たに住宅を購入されるお客さまにも、住宅ローンの返済負担を軽減するとともに、将来の住み替え等、様々なライフステージに合わせた住み方をお客さまご自身でお選びいただける住宅ローンとして、「残価設定型住宅ローン」を一般社団法人移住・住みかえ支援機構(JTI)と共同で開発し、4月に旭化成ホームズ株式会社と提携し、6月には大和ハウス工業株式会社と提携して提供を開始しました。
楽天銀行は、お客さまに便利でお得なサービスを提供することに加え、社会の一員である金融機関として地域、社会に貢献していくことも重要な責務であると考えております。環境への負荷を削減する取り組みとして、事業活動で消費するエネルギーを100%再生可能エネルギーで調達することを目標とする、「RE100」を国内事業において達成しました。また、「石川県能登地方地震被害」、「ハワイ・マウイ島火災被害支援」等の楽天クラッチ募金を取り扱いました。楽天銀行は、環境問題の解決、社会の多様性の確保等、持続可能な社会の実現に向けて活動を続けてまいります。
楽天銀行は、今年も、金融サービスを通じてお客さまの生活をより豊かにできるよう更なる事業の発展を目指します。FinTechのリーディングカンパニーとして、個人のお客さま、法人・個人事業主のお客さまのニーズの変化に素早く応え、便利なサービス、お得なサービスの一層のレベルアップを図り、「安心・安全で最も便利な銀行」となることを目指してまいります。皆さまに変わらぬご愛顧を賜りますよう、よろしくお願い申し上げます。
2024年 元旦
代表取締役社長
永井 啓之