第6章 読解力 文脈からマーケットを読み解く 3
前回、マーケットを大きく動かすマネーには、実需と仮需があることを伝えました。
今回は、仮需、つまり投機筋の動きを読み解くテクニックをお伝えします。
個人投資家が米ドルやユーロなどのメジャーカレンシーの価格を動かそうとすることはまず不可能ですが、投機筋であればできます。その変化の波に乗るということも実は大切なのです。
投機筋の動向を知る上で大きな助けとなるのが、「CFTC(Commodity Futures Trading Commission)=米商品先物取引委員会」の建玉明細です。
「CFTC」は本来米国内のFXを含むデリバティブ市場での詐欺や市場操作などの不正行為を取り締まり、市場と市場参加者を保護することを目的として設立された機関です。
その市場や市場参加者の保護の一環として、「CFTC」は、大口トレーダーの口座を取り扱っている会社に当該大口トレーダーの建玉状況を毎日報告するように義務付けています。
この報告ではトレーダーを当業者(大口ヘッジャー)と非当業者(当業者以外の大口投機家等)によって分けています。
■投機筋の売り買いの増減をどう判断するか?
「CFTC」はこの大口投機家の建玉明細を「COT(Commitments of Traders)Report」として毎週金曜日の取引終了後、その週の火曜日時点の取組内容を発表しています。個人投資家はこのCOTReportを見ることで次のような判断をすることができるのです。
以下が、それぞれのケースになります。
●上昇トレンド時に、投機マネーの買い越しが増えている
大口投機家の買い玉が売り玉を上回っていれば「大口投機家の買い越し」となり、投機マネーが買いに流れていることがわかります。つまり、上昇トレンド中に大口投機家の買い越しが増えていれば「さらに価格は上昇する」と予測することもできるのです。
●上昇トレンド時に投機マネーの売り越しが増えている
上昇トレンド中に大口投機家の売り越しが目立ってきたら「価格は落ち着き、やがて横ばいから下降トレンドに変わる」と判断したほうがいいかもしれません。
●下降トレンド時に投機マネーの買い越しが増えている
下降トレンド中に大口投機家の買い越しが増えていれば、下げの勢いが止まる可能性を考えましょう。
●下降トレンド中に投機マネーの買い越しが減っている
下降トレンド中に大口投機家の買い越しがさらに減っていれば、買い玉の損切りが増え、下げを加速させる可能性があると考え、売りから入ることも視野に入れましょう。

