第7章 総合力 2
これまで6章を通じて、FX取引にとって重要なポイントを学んできました。
最後にもう一度、投資家にとって重要なポイントを伝えたいと思います。
マーケット全体からすると、個人投資家一人ひとりはとても小さい存在です。マーケットという大きな世界に、対抗しようとしないでください。あくまでも、取得できる「情報」の優先順位をつけて、マーケットの気分を把握し、行動を起こすことが重要です。
第1章で若干ふれましたが、「市場の視点」という言葉があります。
これは、市場参加者の注意の方向を意味する言葉です。為替市場は、「景気」や「物価変動」、「金利」、「災害」、「ブーム」などさまざまなファクターを通じて変動していきます。
もちろん、情報すべてに中立的に目を向けることも大切ですが、さまざまなファクターで強弱両面の材料が多数出ているときは、いったい何を主軸に考えていけばいいのか悩むところです。
そんな時は、この「市場の視点」のことを考えてみてください。
■「市場の視点」の方向性を知るには
市場の視点を知るには、ロイターや時事通信など、できるだけ中立性の高い情報ソースから出された市況やニュースを読みます。
それらの情報には必ず、「結果」とともに、「なぜそうなったのか?」という理由が記されています。価格の推移はともあれ、理由の部分を読めば、市場の視点がどの方向に向いているのかがわかります。そういったポイントを見つつ、情報に戦略的な優先順位をつけ、市場の雰囲気を獲得しましょう。

■「地合い」と「マーケットインパクト」とは?
なお、投資家が情報を仕入れたとき、もうひとつ考えるべきことがあります。
それは
「この情報は、マーケットへの影響が大きいかどうか」
ということです。
聞きなれない言葉かもしれませんが、マーケットには、「地合い」という言葉が存在します。
これは、「投資家の気持ち」を表しています。日常生活を例に出すと、気持ちが大きくなっているときは、どんな悪いことでも寛容に受け止められますよね。
逆に、いやなことがあって気持ちがなえているときは、いいことがあってもそこまで喜べませんし、さらに悪いことが起ころうものならとてつもなくいやな気持ちになりますよね。
この感覚は、そのまま相場に当てはまります。
つまり、それがたとえものすごい買い材料であっても、「地合い」が悪ければ、インパクトは一瞬のうちに消えてなくなることもよくあります。逆に、たいして悪くない材料でも、下げ材料として大きく扱われることもあります。
一般的に「上昇トレンド」の時は、多くの投資家がその通貨を買っているということですよね。つまり、市場参加者の多くは「もっと上昇してほしい」と願っているのです。
その願いが希望的観測を生み、都合のよい情報のみに目を向ける「地合い」を作り上げる、ともいえるのです。

